ちきりん『自分のアタマで考えよう』、ダイヤモンド社(2011) [論説文]
ちきりん『自分のアタマで考えよう』、ダイヤモンド社(2011),\1400
ISBN978-4-478-01703-6 C2034
☆☆☆☆★
『ゆるく考えよう』に続くちきりんの著書で、思考方法について述べたもの。エッセイではなくてかなりきちんとした論説文であり、内容的にも使える本であります。少なくとも考え方や情報の集め方を紹介している本としてよくできており、実用的と言えるように思います。
著者は、「知る」、「調べる」と「考える」を決してごっちゃにしないように、前者2つは「考える」ためのお膳立てに過ぎないので、「知る」、「調べる」だけで止まらないようにと強調します。『ゆるく考えよう』の中にも出てきますが、インプットする行為には価値が無く、アウトプット、すなわち結論を出して初めてそこに価値が生まれるわけです。これが本書全体を貫くメッセージで、世間で答えが出ていることも敢えて自分の頭で考えてみることを強く勧めています。
後半の章は、考えるための着眼点やツールの紹介に充てられています。自分自身が判断するための思考フィルター、グラフ作成のテクニックなど。この部分は実用的で直ぐに応用できますので、これだけでも価値があるかも。階段グラフという言葉は初めて聞きましたが、確かにプレゼンのやり方次第では威力を発揮しそうですね。
以上
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