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竹内健『世界で勝負する仕事術』、幻冬舎新書(2012) [論説文]

ISBN978-4-344-98247-5 C0295
780円
☆☆☆★★

第1章 配属先はお荷物部門
第2章 エンジニアがなぜMBA?
第3章 半導体ビジネスの最前線で
第4章 ふたたびゼロからの出発
第5章 なぜ世界一でなくてはダメなのか
第6章 挑戦しないことが最大のリスク

半導体ビジネスの実情を赤裸々に語った肉食系の本。競争も激しく技術進歩が早いため、少しでも気を抜いたら生きていけないという緊張感が漂う。一番手が全てを征してしまうという、とてもやりがいがある世界のお話だ。まあ、薬はそこまでシビアではなく、オリンピックルールと言って三番手くらいまでならなんとか大きく市場を取れるのだけれど、それは薬を飲む側の患者さんの反応が必ずしも一律ではなく、同じ作用機序のものでも化学構造が異なったものは存在価値があるという経験則から来ている。でもきっと半導体だとその上に載るのはデジタルデータやプログラムなので反応は100%均一だろうから、一番手が全てを征するのはうなづける。

著者は、結局東芝を辞めて大学研究者の道を歩むことになるのだが、組織を離れた人間が味わう孤独をイヤというほど舐めたようだ。そこは「必死だった」とさらりと書いているが、実際には並大抵の努力ではなかったはず。「有名企業の第一線にいた人が、起業するなり大学に移るなりしたら、本当にその人に実力があるのかどうか、手を差し伸べる前にまずは注視するでしょう(pp.111)」というのま、まさにその通り!。

以上

世界で勝負する仕事術 最先端ITに挑むエンジニアの激走記 (幻冬舎新書)

世界で勝負する仕事術 最先端ITに挑むエンジニアの激走記 (幻冬舎新書)

  • 作者: 竹内 健
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2012/01/28
  • メディア: 新書



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